2025年4月13日、大阪・関西万博がついに開幕し、世界中から注目が集まるなか、商船三井(MOL)が協賛する「未来の都市」パビリオンにも、連日多くの皆さまにご来場いただいております。
大阪・関西万博の会場を、「MOLアンバサダー」に選ばれた全国の小学生・中学生・高校生の10名が、実際に訪問しました。普段から、海運業や海を取り巻く環境について学び、発信しているMOL アンバサダーは、この大阪・関西万博の訪問で、「サステナブルな未来の海運」や、「海洋環境を守ること」などをテーマに、展示を通して多くの学びを得ました。
この「MOLアンバサダー」とは、商船三井が行っている社会貢献活動の一つで、豊かな海を守る大切さや海運業について学び、同世代の方に伝えるという役割を担っています。
今回の大阪・関西万博での、五感を使って体感できるコンテンツを通じ、「海を舞台にしたサステナブルな未来の姿」に触れ、そしてMOLアンバサダー自身が、それぞれの目線で感じたことをレポートしました。
次世代を担う小中高生のMOLアンバサダーが感じた“海や船の未来”とは?MOLアンバサダー大阪・関西万博体験レポートをご紹介します。
最初に向かったのは、次世代技術・社会システムの「実証」と「実装」の場である「未来の都市」パビリオンの中にある「交通・モビリティ」ゾーン。商船三井はその中で、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」で掲げる低・脱炭素事業の一つである、風の力を最大限活用する次世代帆船「ウインドハンター」を中心とした展示を行っています。
MOLアンバサダーたちは、ウインドハンターの模型の前でスタッフの説明を受けました。「ウインドハンター」とは、商船三井が進めている完全ゼロエミッションを達成するプロジェクト。帆で風を受けて航海しながら、水素を作り、タンクに貯蔵し 、運ぶ次世代の帆船であり、「風で走り、海水から水素をつくって、陸で使うエネルギーとして送り届ける」という革新的なコンセプトにMOLアンバサダーも驚きの連続。帆がリアルに動くこちらのウインドハンター模型は、大阪・関西万博にて初めて公開されたものです。
ウインドハンターの模型にうちわを使って風を送ると、シミュレーション航海が始まり、模型の帆が拡縮・回転して発電から水素を生産、供給する仕組みを学ぶ体験ができます。風量によってエンディングシーンが変わる演出もあり、模型と映像を連動させた、ゲーム感覚で遊びながら学べるアトラクションです。子どもから大人まで楽しめるこのブースで、MOLアンバサダーたちも体験を通じて、未来の技術と真剣に向き合いました。
巨大スクリーンに映し出された「水素社会」という新しい街のかたち。完全ゼロエミッションを達成した、新たなエネルギーを用いた社会の姿。『ウインドハンター』の完成と実用化によって、街に水素が供給され、活用されていく世界にMOLアンバサダーも注目していました。
未来の都市の商船三井ブースで特に印象的だったのは、参加型の展示です。うちわで風を送ると、大型スクリーンに映し出される水素の製造・運搬の流れが変化し、まるで自分が未来のエネルギー供給に関わっているかのような感覚になりました。技術の進化によって、水素社会が現実味を帯びていることを実感できたのが面白かったです。またうちわに印刷されていたイラストがとてもかわいくて感動しました。二種類あるようだったので、集めたくなってしまうようなかわいさでした。また、自分がうちわを仰いだことによってできた風の量で演出が変わるということに驚きました。達成感も得られて、とても楽しく、思い出に残るブースとなりました。
MOLアンバサダー:伊藤晏理(中学3年生)
実際に商船三井の展示を見て、石油や石炭などのエネルギーを使わずに、風の力を使って船を動かし、さらにその風のエネルギーから水素を作り出して港に送り届けているのが印象に残りました。また、自分たちの力で風を起こして船に水素を貯める体験はとても面白かったです。また従来の石油や石炭などのエネルギーを使わずに、昔の帆船の技術を現代に生かして風の力で船を動かすゼロエネミッションはすごいと思いました。これからの未来もCO₂を排出するエネルギーをあまり使わず、環境問題に貢献できればいいなと思っています。
映像がとっても印象に残りました。世界の街並みにある、電車や船、車、電気など、身の回りにある生活に必要なエネルギーがすべて水素に置き換わっていくところです。ウインドハンターで生み出された水素が、身の回りにあるすべてのものに使われる未来を実際にイメージができ、そんな未来が生み出されたらとっても最高だなと思いました。一番驚いたことや感動したことは、ウインドハンターの船です。風で動いていることを、うちわで体験ができるアイデアが驚いたし、そのうちわで生み出した風で色が変わるという演出も素晴らしかったです。そして、風で終わるのではなく、水素を生み出すというところも前のでっかい画面で、わかりやすく表してあり、ウインドハンターについて知らない人でも、風から水素というのが体験することで理解できる場所になっていて、感動しました。
次に訪れたのは、インド洋の島国 モーリシャス共和国の展示エリア。商船三井は2020年のモーリシャス沖で発生した座礁事故をきっかけに、現地の環境保全活動や地域社会の発展に継続的に取り組んでいます。
モーリシャス共和国の展示エリアには大きな水槽が展示してあります。これは、商船三井が寄贈したものであり、モーリシャス共和国の美しいサンゴ礁の生態系が再現されています。モーリシャス共和国と商船三井との繋がりが現れた展示の1つです。
MOL アンバサダーも水槽を眺め、モーリシャス共和国の海に生息する生き物について学びました。美しい海や豊かな生態系が存在しているモーリシャス共和国。この海を守り、未来に引き継いでいく必要があることを今一度確認するとともに、「海の素晴らしさ」を感じていました。
こちらの展示では、VRゴーグルを使った体験もできます。モーリシャス共和国の海中でのサンゴ保全現場の映像や、伝統文化を通じて人々がつながる姿が映し出され、実際に現地に行ったと錯覚するほどでした。豊かな自然と、今も残る伝統、そして環境保全に真摯に取り組む人々の姿を知ることができました。
MOLアンバサダーたちは、展示や体験を通じて、モーリシャス共和国と商船三井との絆や、環境保全の重要性を再認識しました。MOLアンバサダーとして、日本以外の世界の海についても、今後は一層、目を向け学んでいってほしいです。
すごくきれいなモーリシャスの海の映像VR体験や水槽がとても印象に残りました。モーリシャスの国の面積はそんなに大きくない(東京都程らしいです)のに豊かな⾃然やきれいな海があってすごいなと思いました。VRでは視界だけではなく、⾳なども伝わってきて本当に海の中にいるみたいで貴重な体験になりました。実際にモーリシャスに行ってみたいと思いました。
VR体験が、非常にリアルで、自分がモーリシャスの海にいるかのような気分でした。モーリシャスの海の綺麗さ、そしてサンゴや魚も生き生きとしていて感動しました。この状態のままキープし、未来へと引き継がれてほしいと思いました。
最後に訪れたのは、「神秘的な海を通じて地球と向き合う」がテーマで、立体展示や映像展示で海や水の素晴らしさを実感できる『BLUE OCEAN DOME』。こちらでは、商船三井も協賛するBOI(ブルーオーシャン・イニシアチブ)の活動も紹介されています。卵のような3つのドームがそれぞれ、「循環」「海洋」「叡智」のゾーンに分かれています。「海の持続的活用」の保全と啓発促進、「ブルーオーシャン宣言」実現に向けたパビリオンです。
天からの恵みである雨の粒が、山や川を流れ、やがて海に達し、やがては雲となり雨になる「水の循環」。この循環を表現したインスタレーションに、MOLアンバサダーは目を奪われていました。
写真左:超はっ水塗料を施した巨大立体アート、写真右:巨大アートを眺めるMOLアンバサダー
超高精細半球体LEDスクリーンに映し出される映像は、海の神秘と課題を五感で感じる時間。プラスチックごみが海洋生物に与える影響や、海から生命が生まれたという視点は、MOLアンバサダーや参加者の心に深く残りました。
また展示の最後では、未来の海を守るために「私たちにできるアクション」が提案され、アンバサダーたちも、今後の業務や日常の中で意識していく意欲を高めていました。
海洋プラスチック問題について、誰もが映像で理解できて良いと思いました。想像よりも深刻な問題だと改めて思いました。この現状についてみんなに知ってもらいたいですし、ごみ拾いなどの活動を通して自分も取り組みに努力したいと思いました。パビリオンも会期後にゴミになってしまったらもったいないけれど、ドームも再利用されると聞いて、感動しとても良い取り組みだと思いました。
BLUE OCEAN DOME内で見たシアターからは海に流れ込んだプラスチックが生物にどんな影響を与えるのかを知ることができ、プラスチックの恐ろしさを知ることができました。紙や竹、カーボンなど環境にやさしくリサイクル可能な建築材料がたくさんできていることに驚き、自分たちの知らないところで地球を守ろうとたくさんの試みが行われていることに驚きました。
MOLアンバサダーたちの想い、今回の万博訪問を経て、MOLアンバサダーたちは「海運業を通した新しい船の未来」や「美しい海の豊かさを守り抜くこと」「持続可能な未来への責任」を、よりリアルに感じることができました。
商船三井ブースのウインドハンターで、新たな帆と風を利用し風を使って動くこと。それにより回されたタービンが水素を発生させて、新たなエネルギー源を確保するという仕組みは、斬新なアイデアで驚き、視野が広がり、感動しました。環境にも優しく持続可能性のある未来になっていくのでは、と未来の世界の姿を考えられました。これからの未来がより持続可能性があり、それが次世代につながっていく、そんな未来になればいいなと思いました。
どの国も⾃分の国の魅⼒や研究していることを展⽰していて、それぞれの国の個性がとても伝わってきました。展⽰の中で流れている⾳楽も国によって⼤きく異なり、とても新鮮な感覚でした。⼤阪・関西万博をきっかけに、もっと⼈と⼈とがつながりやすい、国や⽂化の違いを越えて、気軽に意⾒を交わせたり、協⼒できたりするような未来になったらいいと思いました。技術だけが進むのではなく、思いやりや助け合いの気持ちもしっかりと育っていく社会になってほしいと考えます。⼤阪万博で出会った新しいアイデアや⼈とのつながりが、終わったあともずっと続いて、未来の私たちの⽣活を明るくしてくれるといった⾵に、万博が、 我々が、「未来が楽しみだ」と思えるきっかけになってくれればよいと思いました。
商船三井では、「BLUE ACTION for ALL」というスローガンのもと、環境と調和した海運、地域社会への貢献、そして未来の世代への責任を軸にした活動を展開しています。
商船三井の出展する「未来の都市」パビリオンをはじめ、各国が未来の暮らしや技術を体験できる大阪。・関西万博は、私たちに「未来を考えるきっかけ」を与えてくれると信じています。家族で、仲間で、未来を語りに、大阪・関西万博へ、ぜひ足を運んでみてください。