事例・実績
特殊貨物輸送
洋上風力発電関連事業
洋上風力発電の拡大に伴い、風車そのものだけでなく、それらを運ぶ物流インフラの重要性も高まっています。
2026年7月、商船三井グループは日本初となる内航デッキキャリア(重量物船)「WIND WHALE」を竣工しました。
従来の貨物船とは異なる広大な甲板(デッキ)スペースを備える本船は、多様な大型貨物や重量物の輸送に対応できる内航デッキキャリアです。なかでも洋上風力発電設備の大型化に伴い需要が高まる特殊輸送分野において、サプライチェーンを支える輸送基盤として活躍が期待されています。
WIND WHALE最大の特徴は、その広大なデッキスペースです。
本船は全長149.9m、全幅30m。貨物積載エリアにはフラッシュデッキ(貨物積載部に突起の無い全面フラットな甲板)を採用しています。洋上風力発電設備を構成する大型部材のほか、さまざまな長尺貨物や重量物の輸送にも対応できるよう設計されています。
特に上空から見ると、その広さが際立ちます。貨物積載部の面積はテニスコート約15面分に相当します。広大な積載スペースにより、モノパイルをはじめとする大型の洋上風力発電設備部材や各種重量物を効率的に輸送できることが、本船の大きな特徴です。
記事末尾では、本船の広大なデッキや船体デザインをより詳しくご覧いただける写真ギャラリーを掲載しています。
近年、日本国内では洋上風力発電プロジェクトが各地で進んでいます。
しかし、洋上風力発電設備の大型化に伴い、巨大な部材を製造拠点から建設海域まで安全かつ効率的に輸送することが課題となっています。
WIND WHALEは、JFEエンジニアリングとの長期運送契約に基づき、岡山県笠岡市の製造拠点から国内洋上風力発電建設予定地へ向けて、モノパイルなどの基礎部材を輸送する予定です。
本船は商船三井ドライバルク㈱の管理のもと、㈱商船三井内航が運航します。
本船は、従来の非自航台船と比べて高い耐航性能を備えているほか、ダイナミックポジショニングシステム(DPS、自動船位保持装置)を搭載しています。
これにより、海上で位置を保ちながら作業を行うことが可能となり、将来的には風車建設現場で作業するSEP船への直接荷渡しも期待されています。
また、バッテリーを搭載した電気推進システムも採用しており、環境負荷低減にも配慮した設計となっています。
2026年7月29日、長崎市で竣工記念式典を開催しました。
式典には、本船の船籍港である長崎市をはじめ、多くの関係者が参加しました。また、式典後には船内見学会も実施され、日本初の内航デッキキャリアに対する関心の高さがうかがえる機会となりました。
船名の「WIND WHALE」には、日本の洋上風力産業を支える力強い輸送力と、大型重量物を積載しながら大海原を航行する姿をクジラに重ね合わせた想いが込められています。
商船三井グループは、これまで培ってきた海運・物流分野の知見を活かし、洋上風力発電関連事業への取り組みを進めています。
WIND WHALEの運航を通じて、今後も再生可能エネルギーの普及と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しくは各社ホームページをご覧ください。
商船三井ドライバルク(ドライバルク、小型デッキキャリア)
商船三井ロジスティクス(国際総合物流)
宇徳(港湾運送)
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