事例・実績
次世代帆船 WIND CHALLENGER
商船三井が建造し、グループ会社である商船三井ドライバルクが運航する、ウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置)搭載の64型ウルトラマックスばら積み船「Green Winds(グリーン ウインズ)」が、2024年7月10日に竣工し運航を開始しました。
クレーン搭載船へのウインドチャレンジャーの導入は世界初となります。
商船三井グループは、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めています。その達成に向けた主要戦略の1つに「さらなる省エネ技術の導入」を含め、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、2035年までに80隻投入することを計画しています。
2022年8月 、商船三井グループの商船三井ドライバルク株式会社が運航するばら積み船へのウインドチャレンジャー導入を決定し、大島造船所と本船の建造契約を締結しました。
2024年7月、クレーン搭載船として世界で初めてウインドチャレンジャーを搭載した64型ウルトラマックスばら積み船「Green Winds(グリーン ウインズ)」が竣工し運航を開始しました。
ウインドチャレンジャーは、商船三井と大島造船所が中心となり開発した、伸縮可能な帆によって風力エネルギーを船の推進力に変換する装置です。この装置を搭載することにより、航路等の条件次第で約7~16%の燃料消費の節減およびGHG削減効果を期待できます*。
(*ウインドチャレンジャーの燃料消費の節減およびGHG削減効果は、搭載する船の船型・航路などの条件によって異なります。)
ウインドチャレンジャー搭載1号船である松風丸は10万トン級ばら積み船であるのに対し、6.4万トン積みと小型のため搭載される硬翼帆も既存より小型化する必要がありました。小型版の硬翼帆の開発のためFRP(Fiber Reinforced Plastics 繊維強化プラスチック)採用を拡張し、また、伸縮の駆動機構も油圧式から電動式へ転換することで、より軽く、最長展開時で高さ39.5メートル、幅11メートルの小型版の硬翼帆を開発しました。
商船三井は最新技術を駆使し、風力エネルギーを直接、船舶の推進力に変える「ウインドチャレンジャー」を開発。クリーンで、無尽蔵のエネルギーである「風」にもういちど着目し、全く新しい発想で、現代に帆船を蘇らせ、温室効果ガス排出量の大幅削減を目指します。
商船三井が現在取り組んでいるウインドチャレンジャープロジェクトを発展させた究極のゼロエミッション事業。帆で受けた洋上風力エネルギーを、船の推進力のみでなく水素の生成にも活用します。燃料電池などと組み合わせることで、陸上への水素供給などを検討しています。
ウインドチャレンジャー等、サービス内容に関して、お気軽にご相談ください。
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