2023年04月17日
当社がチャーターしていたばら積み貨物船WAKASHIO号のモーリシャス沖での座礁事故が発生した2020年7月以来、当社ではモーリシャスの環境回復や地域社会貢献に取り組む独自の支援策を行ってきました。
その支援の一環として、モーリシャスの観光業振興の一助となることを願い、当社とクルーズ船「にっぽん丸」を運航する当社グループ 商船三井客船株式会社(以下、MOPAS)の合同で「にっぽん丸で航く、モーリシャスプレシャスクルーズ〜インド洋を巡る楽園の船旅〜」(2022年12月15日~2023年1月31日)を催行しました。
今回から2回にわたり、MOPASのメンバーのコメントとともに本クルーズを振り返ります。本ブログでは航海編として、ツアーに同行しましたMOPASメンバーのインタビューをご紹介します。
本クルーズでは2022年12月15日(木)に横浜港を出港し、石垣島、シンガポール、モルディブに寄港、インド洋へ。モーリシャスには1月5日(木)から1月8日(日)までの4日間滞在。その後はマダガスカル、トゥアマシナ港に日本の客船として初寄港し、その後シンガポールを経由し1月31日(火)に横浜港帰港しました。
--実際にツアーに同行されて無事催行された今のお気持ちをお聞かせください。
先ず初めに当クルーズを実施、遂行するにあたり御支援、御尽力いただいた多くの方々に感謝申し上げます。また、お客様へは新型コロナウィルス感染症対策への高い意識とご理解をいただき、クルーズ中にご不便をお掛けすることもありましたが、無事に日本まで帰国できましたことに心よりお礼申し上げたく存じます。
--運営側における特筆すべき本クルーズの特徴があれば教えてください。
クルーズを行う上で安全に最終港まで船を進めることは当たり前の責務かと思いますが、本航海においては企画の経緯、目的、また感染症への取り組みなど、普段よりも「安全」にフォーカスが置かれたクルーズだったかと思います。特に感染症という見えない脅威と向き合う中で、乗組員だけの努力ではその当たり前が成し遂げられないことを痛感いたしました。多くの陸上関係者の御支援によって予定外寄港および患者搬送を可能にし、お客様の御協力により各国へ無事に寄港することができたと感じております。
--感染症対策等、これまでと違うオペレーションが求められる中での航海はご苦労も多かったと思います。実際の航海の様子をお聞かせいただけますか?
横浜港を出港してすぐに冬季特有の荒天に遭遇、荒天海域を避けて航行しておりましたが、PCR検査にて陽性の方を下船させるため、予定針路から外れることとなりました。結果的に石垣島の寄港スケジュールを修正することでその後の航海スケジュールを維持いたしました。日本出国後はシンガポールまで順調に航海し、クリスマスのシンガポールでお客様に観光をお楽しみいただけました。マラッカ海峡を抜けますと、本船としては6年ぶりのインド洋を航行、南インド洋においては11年ぶりの航行となりました。インド洋においては急患発生時に寄港可能な地が少ないため、常に複数の航路を作成し流動的に対応しておりましたが、各国の感染症受入れ体制、治安なども鑑みますと11年前とは大きく異なる難しさがあったかと思います。
--今回のクルーズのハイライトであるモーリシャスでの印象深い点があればご紹介をお願いします。
お客様へは太平洋とはまた違う青く煌めく海の景色、イルカやクジラ、水平線へ沈む夕日、元日の赤道通過など洋上からでしかご覧いただけない光景、体験がクルーズの良き思い出となっていますと幸いです。また、モーリシャス寄港時に岸壁上で多くの方々にお出迎えいただいたことは私自身特に印象に残った場面でした。
--最後に本クルーズを経てお伝えしたいことがあれば、お願いします。
日本を出国して約1カ月、遠いアフリカの地で本船を支援している方々がいることを改めて実感し、本クルーズの重要性を認識すると同時に感謝の気持ちを抱いた瞬間でした。モーリシャス支援の一環として企画されたクルーズですが、新型コロナウィルスの拡大により実施が1年先送りになり、コロナ禍で中断していた外航クルーズの先駆けとしてさらに注目度も上がったため、実施までの道程は計り知れないものがあったものと拝察いたします。その中で最後48日間のクルーズに携わることができたことは非常に大きな経験でした。本航海を御支援いただいた方々に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
モーリシャスのポートルイス停泊中の「にっぽん丸」
クルーズのハイライトであるモーリシャスは、白砂のビーチや世界遺産のル・モーン山、高原地帯などドラマチックな自然美が広がるリゾートアイランドです。3泊4日の滞在中、豊かな自然を満喫することができるのはもちろん、サトウキビ収穫体験や、現地NGO団体が支援する学校訪問など、現地の暮らしをより深く知るためのオリジナルツアーも実施しました。
今後、本クルーズ企画編の公開を予定しております。本ブログをお読みいただき少しでも当社グループのクルーズを身近に感じていただけたら幸いです。
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