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「にっぽん丸」48日間のモーリシャスプレシャスクルーズ (企画編)

  • 海運全般

2023年05月16日

当社とクルーズ船「にっぽん丸」を運航する当社グループ 商船三井客船株式会社(以下、MOPAS)の合同で「にっぽん丸で航く、モーリシャスプレシャスクルーズ〜インド洋を巡る楽園の船旅〜」(2022年12月15日~2023年1月31日)を催行しました。
本ブログでは、本クルーズを企画段階からご担当されたMOPASのメンバーにお話しを伺い、企画・準備段階に乗り越えた課題等をお伺いしました。

航海編はこちら

クルーズ企画の意義

当社がチャーターしていたばら積み貨物船WAKASHIOがモーリシャス沖で座礁した2020年7月以降、当社ではモーリシャスの環境回復や地域貢献に取り組む独自の支援策を行ってきました。
様々な活動を通して、モーリシャスの人々との数多くの出会い、そして同国の素晴らしさを改めて知ることができました。

MOLのMauritiusでの環境保全活動

MOLのMauritiusでの社会貢献活動各種支援活動の様子はこちらよりご覧いただけます。

当社が行う、様々な支援策のひとつとして、クルーズ船「にっぽん丸」によるモーリシャス向けクルーズ催行がありました。コロナ禍と相まって経済的・社会的に厳しい状況にある中、観光立国である同国へ「にっぽん丸」を寄港させることで多くの日本人にモーリシャスを紹介して認識を深めてもらいたい、そして活動を通して知ったモーリシャスの魅力を人々に伝えることで、最終的にはより大勢の日本人旅行者誘致につなげて同国に貢献することを企図しました。

MOL for Mauritius website

クルーズ組成の難しさとその克服

クルーズの目的地であるモーリシャス自身は非常に魅力的な場所であったのですが、インド洋の長い無寄港航海であったり、ルート上、観光に適した途中寄港地が少なかったりすることから長期クルーズとしては最初から集客が容易ではないと感じていました。では、そういったハンディキャップをどのように打破し、より多くの方にご乗船いただくか、正直頭を悩ませました。もちろん、集客状況はクルーズ損益にも直結します。より多くの方を引き寄せるにはボリュームゾーンのキャビンで200万円は上回れないことも過去の長期クルーズ催行の経験から感度を得ていましたので、それを前提とした価格設定としました。

にっぽん丸モーリシャスクルーズ 旅行代金にっぽん丸 モーリシャスプレシャスクルーズ 〜インド洋を巡る 楽園の船旅〜

問題は、いかに船を満船にするかです。

そこで、コンサルタントの経験と発想に助けてもらいながら、クルーズの打ち出し方が重要だと認識し、一般潜在顧客への訴求を通常のクルーズ広告とは全く違う形で探っていきました。その一つが、銀座駅での集中的な電子広告の掲載です。また、当該クルーズだけのための記者発表を企画・開催し、積極的にメディアで発信してもらう策も講じました。勿論、これらはモーリシャスクルーズのものではありましたが、今後のクルーズ広告戦略の試金石にもなったと思います。

成功への企画・準備

クルーズを魅力付けするための寄港地として、モーリシャスのほかに石垣島、シンガポール、モルディブそしてマダガスカルを加えました。特にマダガスカルは初寄港であることから綿密な計画・準備が必要でした。
クルーズ期間で最も滞在日数が長いモーリシャスでは様々なオプショナルツアーの企画・選定が必要なことから当地には2022年2月と4月の2回先遣隊を派遣、オペレーション部隊・ツアー企画部隊がそれぞれ分担して現地調査にあたりました。コロナ禍の下、マダガスカル行きには、定期航空便が停止していたことからモーリシャスから10名乗りのプロペラ機をチャーターし、3時間トイレ我慢で現地入りしました。モーリシャスもマダガスカルもコロナ禍が沈静化する状況にあることからマスクを着用している人が極端に少なく、日常に戻った感に驚いたものです。

他方、そうした寄港地に乗客の皆様を案内するのはツアーの愉しみと安全確保の狭間で正直、想定する対応が難しいところでした。まだコロナ禍が収束に至っていない中、3年間ブランクのあった外航クルーズを先ずは近隣の韓国向けで実施する予定でしたが、コロナ対応上、モーリシャスクルーズ前の催行は結局叶わず、48日間の長期となるモーリシャスクルーズが外航再開最初のクルーズとなってしまいました。したがい、兎にも角にも船上でのクラスターを起こさず、無事クルーズを完遂させるための最善策立案が企画・準備段階の絶対命題となっていました。結果的には、何名かの感染者を出したものの、クラスターを防ぎ、無事な帰還を果たせたのはクルーズの企画担当としても喜びひとしおでした。

にっぽん丸船上からの風景 オレンジファンネル

心を込めたおもてなしで、最高の居心地を演出

「にっぽん丸」は1990年竣工、2020年に30周年を迎えたクルーズ船で、お客様へおもてなしと寛ぎの船旅を提供し続けています。旬の食材や寄港地の特産品を取り入れた食事も人気で食のにっぽん丸とも呼ばれており、本クルーズでも寄港地にまつわる料理や、元日にはおせちを提供するなどお客様に楽しんでいただきました。

にっぽん丸モーリシャスクルーズ寄港地の食材でおもてなし

これから初夏に向けて様々なクルーズをご用意しておりますので、本ブログをお読みいただき、少しでもにっぽん丸のクルーズにご興味をお持ちいただけましたら、にっぽん丸オフィシャルサイトよりぜひ乗船をご検討ください。みなさまのご乗船心よりお待ち申し上げております。

にっぽん丸オフィシャルサイトはこちら➡

 

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