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【MOLアンバサダー エリア活動:広島編】海運と私たちの暮らしのつながりを体験・発見!

  • 海運全般

2026年10月26日

商船三井(MOL)では、次世代を担う全国の小中高生に「MOLアンバサダー」*1に就任いただき、豊かな海を守る大切さや海運業の価値について学んでもらい、その魅力や大切さを同世代の仲間たちに伝えてもらうための活動を行っています。今回は、MOLアンバサダーの松浦千怜さん、田口灯里さんが、広島県で実施したMOLアンバサダー活動の様子をご紹介します。

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MOLアンバサダーは、豊かな海を守ることの大切さや海運業という仕事の魅力などを学び、未来を創る同世代の仲間たちに伝える役割を担う学生たちで、現在17名の小中学生・高校生が就任し、活動しています。詳細は、当社サステナビリティニュースをご参照ください。

「海洋文化都市くれ海博」で海と船の世界を体験!

こんにちは。MOLアンバサダーの小学6年生、松浦千怜です。今回は、広島県呉市で行われた「海洋文化都市くれ海博2026」というイベントに参加しました。

 

MOLアンバサダー 広島編2

 

瀬戸内海に面した呉市は、もともとは軍港で栄えていた街で、今は海上保安庁の幹部職員を養成する「海上保安大学校」があります。同校では、日本で唯一「学士(海上保安)」の学位が授与されます。
今回のイベントでは、海や船に関する企業がブースを出していて、海運業についてもよく分かるようになっていて、操船シミュレーターや水中ドローン操縦体験など、五感で楽しく学べるコンテンツがたくさんありました。また、海上保安大学校の学園祭も同時に開催されていて盛り上がっていました。

 

商船三井ブースでMOLアンバサダー活動!

私は商船三井のブースで、社員さんと一緒にMOLグッズを配布したり、写真撮影のお手伝いをさせていただきました。MOLアンバサダーの冊子や新聞を見た方から質問も受けました。MOLアンバサダーの活動に興味を持っていただいて、嬉しさと同時に責任を感じました。また、写真撮影のお手伝いでは、小さい子供が船長の制服を着て、船長になりきっている姿がとても可愛かったです。海の仕事について興味を持つきっかけになれば良いなと思いました。

MOLアンバサダー 広島編3 来場者への説明来場者の方に紹介を行う松浦さん(写真中央)

 

広島県の海と船の魅力がいっぱい!呉で感じたこと

このイベントを通して、商船三井をはじめ各企業・団体の海への取り組みについて、楽しく知ることができました。また、イベント会場の隣には戦艦大和の巨大模型で有名な「大和ミュージアム」や、実物の潜水艦が展示されている「海上自衛隊呉史料館 愛称:てつのくじら館」など、軍港として栄えた呉市の魅力が詰まった施設がたくさんあります。この記事を読んで、少しでも興味を持ってくれた方は、ぜひ、次回の「海洋文化都市くれ海博」や呉市を訪れてみてください。

MOLアンバサダー 広島編4応援に駆けつけてくれたMOLアンバサダーの田口さん(写真右)と

MOLアンバサダー 広島編5 広島港の自動車船(右舷)

 

商船三井の広島支店へ!港を支える仕事についてインタビュー

MOLアンバサダー 広島編6 集合写真

MOLアンバサダーの小学6年生、田口灯里です。今回は広島県で、商船三井広島支店でお仕事やLNG船についてお話を聞いたり、LNG船が運んでくるLNG(液化天然ガス)を広島の企業や家庭に届けている、広島ガスの工場を見学しました。
最初に訪れた商船三井広島支店でインタビューをさせていただいたのは、広島支店シニアアドバイザーの中野さん、中尾船長、支店長の杉本さんです。商船三井の広島支店は、中国シッピングエージェンシィズの方々と一緒に働いています。商船三井が一社で全国全ての港の仕事をカバーするのは難しいため、港に近い地元の会社に、業務を代理してもらうかたちで仕事を進めています。仕事を代理で進めている会社のことを「代理店」と言います。広島で船の代理業務を担っている会社が中国シッピングエージェンシィズで、今では商船三井グループの一つになっているそうです。
中国シッピングエージェンシィズの仕事は、港に船が入ったり出たりするときの手続きをすることです。また、自動車船の場合は車を積むときの作業員の手配をしたり、水先案内人がいつ船に入るのかを調整したりしています。広島支店は船に安全に車などの貨物が積まれているかを確認し、事故を防ぐための安全管理を行っています。また、地元の企業の方と本社の営業の方とのコミュニケーションを円滑にするために、情報収集をしているそうです。

MOLアンバサダー 広島編7 広島支店へのインタビュー-1広島支店社員にインタビューをする田口さん

 

LNG船にはなぜ3つのタイプがある?船のプロに聞いてみた!

商船三井グループは、1984年に就航した日本初のLNG船「泉州丸」を運航しました。また、世界最大級のLNG船隊として、100隻以上のLNG船を運航しています。広島港にもLNG船でLNGを運んできているため、インタビューではLNG船について色々教えていただきました。

MOLアンバサダー 広島編8 泉州丸 左舷前方からLNG船 泉州丸

MOLアンバサダー 広島編9 LNG船形状
LNG船の形状
左:モス型、中央:メンブレン型、右:SPB型

 

LNG船は「モス型」「メンブレン型」「SPB型」と、LNGを入れるタンクの形状の異なる3種類があります。インタビューでは、LNG船のうち、メンブレン型が主流になっている理由を詳しく説明していただきました。
最初に生まれたモス型は、球形のタンクが特徴的です。球形に作られたタンクはしっかり溶接されていて、液が漏れることがなく頑丈なため、多少タンクの中で液が揺れても漏れないことがメリットです。しかし、この球形がデメリットになることがあります。船で貨物を運ぶとき、運河を通る際に通航料がかかります。通航料は、船の甲板上の突起部分が大きければ大きいほど高くなるため、船の上部に球形タンクがはみ出ているモス型は、通航料が高くなってしまいます。

 

Marvel Swallow 24 gas trial_DJI_0123_4メンブレン型LNG船

 

船倉部にタンクを作り、内部を薄くてしわがあるステンレス鋼「メンブレン」で覆って造るメンブレン型は、他の型に比べて甲板上の突起を抑えることができるため、運河を通るときの料金が安くなります。突起部分が少ないことで船前方の視界を遮るものが少なくなるので、操船もしやすくなります。ただ、メンブレン型のタンクを造るためのパーツが細かく、隙間がないように溶接でしっかりと止めなければ液が漏れてしまうため、溶接がとても難しいそうです。そのため、メンブレン型の船を造る際にはたくさんの人が働く必要があります。造船量が世界1位の中国や2位の韓国では、たくさんの人手を使ったり、ロボットを使ってメンブレン型のLNG船を作っているそうです。また、SPB型は大型化しづらいため、たくさんの貨物を運ぶためには、メンブレン型が選ばれるということでした。

MOLアンバサダーの活動を通じて、LNG船には3種類の形状があることは知っていました。しかし、なぜ3種類もあるのか理由がわからず、「LNGを入れられる量が違うのかな」と思っていました。しかし今回のインタビューで、船の甲板上の突起を最小に抑えることによって運河の通航料が安くなるということを初めて知りました。こうしたことは資料を見るだけではわからなかったので、実際にLNG船に携わってきた方に直接質問できて、とても勉強になりました。

 

MOLアンバサダー 広島編10_11(左)MOLアンバサダー活動で作成した新聞を手渡す田口さん(右)講義を聴く田口さん

 

LNGが私たちの暮らしに届くまで——広島ガスの工場を見学!

その後、商船三井の広島支店がある広島市内から、廿日市市に移動して、広島ガス株式会社の廿日市工場の見学をさせていただきました。工場をご案内いただきながら、同社の生産管理グループの延廣様にインタビューをさせていただきました。

MOLアンバサダー 広島編12延廣様に話を伺う田口さん

 

大きなLNGタンクが地下に!工場に隠された工夫を発見

工場見学では、LNGタンクを外から見学しました。廿日市工場は小さい工場のため、LNGタンクが2つでしたが、大きい工場になるとたくさんのLNGタンクが設置してあるそうです。地面の上に見えているLNGタンクはほんの一部で、大部分が地下に埋まっているそうです。大きい地下式LNGタンクだと直径約70m、深さが50mもあり、調べてみたら東大寺の大仏殿がそのまま入るほどの大きさということで、とても驚きました。

MOLアンバサダー 広島編 13 LNGタンク見学-1

MOLアンバサダー 広島編 14また、廿日市工場のLNGタンクが地面に埋まっているのは、宮島からの景観を壊さないようにするためだと教えていただきました。LNGタンクを埋めるために穴を掘るのはお金もかかるため、そのようにしているところは多くないそうですが、世界遺産・嚴島神社がある広島にとって大切な場所のために、工夫されていることがわかりました。工場を外から見ただけではわからない、そうしたお話を聞けてよかったです。

 

「ガスのにおい」は安全を守るため?付臭室を体験!

そのほかにも、「付臭室」という場所を見学しました。天然ガスは無色無臭でガス漏れに気がつくのが難しいため、付臭室で人工的にタマネギの腐ったような匂いや、ニンニクのような匂いがつけられています。実際に付臭室の臭いをかいでみると強烈な臭いで驚きましたが、ガス漏れによる事故などを防ぐためには、重要な工程だと思いました。付臭室で作業をした方は、家に帰る前にシャワーを浴びて臭いを落とすそうです。普通ではなかなか見学できないガス工場に行けてとても楽しかったです。また、インタビューでは、地震が起こったときは震度によって、対応を変えるというお話もうかがいました。震度によって対応を変えるのは、広島ガスのガスを使っている人たちが、ガスを使えなくなってしまわないようにお客さんを第一優先にしているのだなと感じました。

MOLアンバサダー 広島編 15 広ガス殿ご説明-1

 

遠くからでも圧倒的!広島港に停泊する商船三井の自動車船!

広島ガスの見学を終えて広島市内に帰る途中で、広島港を見学しました。港には、商船三井の自動車船が停泊していました。「海の日イベント」で東京国際クルーズターミナルに停泊しているのを間近で見たときは、その大きさにとても驚いたのですが、遠くから見ても改めて大きいと感じました。近くには船に積み込む車がたくさんあって、「海の日イベント」で学んだように、「自動車船内の天井の高さを変えて車を詰め込んで、外国に出発していくのだな」と想像しました。

MOLアンバサダー 広島編 16 広島港遠景-1

 

世界で起こる出来事は日本の暮らしにつながっている

今回の広島訪問を通して、船で外国から日本にものを運んでくることや、運んできたものが私たちの暮らしに重要なものであることを、より具体的に知ることができました。今年はホルムズ海峡のニュースをよく耳にするので、世界で起きている出来事が海運にどのような影響を与えるのか質問しました。ウクライナとロシアを巡る情勢の変化により、黒海周辺の安全上のリスクが高まった際には、それまで利用していたルートの変更が必要となり、北海のほうまでぐるっと回って貨物を運んだことがあったそうです。
また、中東情勢に関する影響では、日本とヨーロッパを行き来する時に通過していたスエズ運河での安全リスクが高まっているため、多くの船が南アフリカの最南端を回るようになったそうです。スエズ運河を通るルートに比べて10日ほど輸送に時間がかかるため、航海の期間が長くなり、貨物を運ぶ船の数が足りなくなるという事態も起こるそうです。情勢の変化によってLNGの調達先が変わることもあるなど、海運業は世界で起きている出来事の影響を大きく受けることがわかりました。それは、多くのものを輸入に頼っていて、日本の輸出入の99.5%(重量ベース)を船に頼っている私たちの生活にも世界で起こっている出来事は関係してくるということです。「遠い国の出来事」と思うのではなく、ニュースや新聞で状況を把握して、どうしたらそうした争いが起こらないようになるか考えていきたいと思います。

MOLアンバサダー 広島編17

海運の仕事から学んだ「働くうえで大切なこと」

仕事をするときに大切なことを教えていただいたことも、印象的でした。まず、船の仕事では長期間船に乗ることが多く、限られた人数で船を動かしているので、一人ひとりが元気で健康であることが大切だそうです。また、一人ではできない仕事もたくさんあるため、助け合うことが重要だと伺いました。陸上の仕事でも海外の人と一緒に働いたり、様々な国に行って仕事をしたりすることもあるので、英語でコミュニケーションが取れるように勉強をしておくと役に立つことや、会社間のやりとりでは交渉力が必要になることも教えていただきました。学校生活を過ごす中でも大切なことが、大人になって働くうえで役に立つという発見がありました。普段の生活や勉強も頑張っていきたいです。今回インタビューに答えてくださったり、見学の案内をしてくださった皆さん、どうもありがとうございました!

 

 

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