2026年06月08日
商船三井では、次世代を担う全国の小中高生に「MOLアンバサダー」*1に就任いただき、豊かな海を守る大切さや海運業の価値について学んでもらい、その魅力や大切さを同世代の仲間たちに伝えてもらうための活動を行っています。
今回は、MOLアンバサダーの瀬之上綾音さんがにっぽん丸グランド・フィナーレ 春の横浜ワンナイトクルーズに参加した様子をご紹介します。
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(*1)
MOLアンバサダーは、豊かな海を守ることの大切さや海運業という仕事の魅力などを学び、未来を創る同世代の仲間たちに伝える役割を担う学生たちで、現在17名の小中学生・高校生が就任し、活動しています。詳細は、当社サステナビリティニュースをご参照ください。
はじめまして、こんにちは!MOLアンバサダーの瀬之上綾音です。
私は小さい頃から、海や空の美しい景色が楽しめる船旅が大好きで、これまでたくさんの船に乗ってきました。
そんな私にとって、商船三井グループの「にっぽん丸」は憧れのクルーズ船です。いつか大きくなったら乗ってみたいと思っていましたが、昨年「にっぽん丸」が引退してしまうと知り、最後にどうしても乗ってみたいと、両親に頼んで、グランド・フィナーレ 春の横浜ワンナイトクルーズに乗船しました。
大好きな「にっぽん丸」のことを残したい、「にっぽん丸」がどうして愛されてきたのかを知ってもらいたいと思い、今回レポートにまとめることにしました。
「にっぽん丸」は1990年に就航して以来、約35年間にわたり日本のクルーズ文化を牽引してきました。これまでの総航行距離は約533万キロメートル、地球約133周分に相当します。2000本以上のクルーズを実施し、国内外400以上の港に寄港、延べ60万人以上のお客様を迎えてきました*2。
近年クルーズ船が大型化する中では、小さい方の船になるかもしれませんが、その分、一人一人のお客様へのサービスが行き届き、大型船では行けないような寄港地にも行けるという「にっぽん丸」ならでは魅力がありました。
(*2)
2025年3月までの記録による商船三井クルーズ社調べ

にっぽん丸(出典:商船三井プレスリリース)
わくわくドキドキしながら念願の「にっぽん丸」に乗船しました。
船は横浜港を出航し、いよいよ楽しみにしていたクルーズの旅が始まりました。
港ではたくさんの人がお見送りをしてくれました。
心配した雨もやみ、船は順調に進みます。横浜ベイブリッジをくぐる時の景色は圧巻でした。
揺れもほとんどなく、船酔いすることもなかったので、船内でのイベントを満喫することができました。

お部屋は全てオーシャンビュー!窓から海の景色が楽しめます。
(夕日や朝日がお部屋で見られるのがいいですね!)
お部屋はコンパクトながらもとてもきれいで、快適に過ごせるようになっていました。
この日は船長さんからのメッセージカードと記念のプレートが置かれていました。
一生の宝物です♪

「にっぽん丸」は『美食の船』とも言われるほど、お食事に定評があります。私も今回楽しみにしていた1つです。
夕食は、シェフが厳選した寄港地の食材を使ったフルコースでした。子どもでも食べられるかな?と心配したのですが、まったく心配の必要がありませんでした。
どのお料理も見た目も美しく、美味しくて、あっというまに完食してしまいました。
特に、「にっぽん丸」の名物のローストビーフは柔らかくて美味しかったです。
ビュッフェ形式ではないので、並んだり混雑したりすることもなく、クルーの方がちょうど良いタイミングでお料理を提供してくれました。
行き届いたサービスというのはこういうことなんだなと感動しました!
2層吹き抜けのシャンデリアがきらびやかに輝くドルフィンホールでは、一流のエンターテイナーによる本格的なコンサートやショーが楽しめます。
私はカクテルパーティーに人生で初めて参加しました。この場にいるだけでもなんだか大人になった気分で、ワクワクしました。
観客も参加型の楽しいショーが開催されていて、会場は大きな笑いに包まれ、楽しいひとときになりました。
その他にも、充実したライブラリーやシアターもありました。
船内には初入港の際に各港から贈られた記念の入港盾がたくさん飾られていて、にっぽん丸の長い歴史を感じて、感慨深かったです。
船内のショップには「にっぽん丸」のグッズがたくさん揃っていました。私は乗船した記念に「にっぽん丸」の船長さんのテディベア(キャプテンテディ)を購入しました。
クルーの皆さんがとても親切で、キャプテンテディを大切に抱っこしていたら、「にっぽん丸」の柄のリボンを私とキャプテンテディにお揃いで着けてくれました。
次の日の朝、船は横浜港へと戻り、ワンナイトクルーズの旅は終わりを迎えました。
短い時間でしたが、「にっぽん丸」での船旅の楽しさを知ることができました。もう一度乗船したい!というのが一番の感想で、それがもう叶わないのがとても残念です。

今回「にっぽん丸メモリアルグッズプロジェクト」として、船内で実際に使われてきた品々を、メモリアルグッズとして販売する取り組みが行われました。
椅子やテーブルなど実際に使用されてきたものを、そのままの形で販売するだけでなく、船内のカーテンやドルフィンホールのシャンデリアの一部を使ったキーホルダーなど、実際に使用されてきたものをリメイクした商品も販売されました。
(私はカーテンを使ったキーホルダーを注文しました。届くのが楽しみです!)
SDGsにもつながり、とても良い試みだと思いました。
「にっぽん丸」を大切に想う人々の手元に届いて、いつまでも輝き続けてほしいです。

乗船中に、「にっぽん丸」のゼネラルマネージャーの福元剛さんにインタビューをさせていただきました。
福元さんは「にっぽん丸」の就航当初からこの船に乗っているそうです。
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瀬之上
最初に「にっぽん丸」での一番の思い出を教えてください。
福元さん
たくさんあって、どれをお話していいかわかりませんが、2001年の初めての世界一周がとても印象に残っています。美しい景色で、狭い運河を通る時に、街が近く、お花畑がすぐ横にあって、とても素敵でした。
瀬之上
「にっぽん丸」の一番好きな場所はどこですか?
福元さん
私の好きな場所は、7階のホライズンラウンジがある通路で、そこの風景がとても好きです。なぜならまるい窓がとんとんとんと続いていて、音符みたいに見えるからです♪
それからドルフィンホールの2階席もおすすめで、そこからのんびり観るのが好きです。

瀬之上
クルーズ船ならではの工夫や、心掛けていることはありますか?
福元さん
クルーズ船ではお客様が思い出を作る時間を過ごしているので、おもてなしの心はかかせません。船での生活に不便がないように、また、楽しく過ごせるように、お客様のことを考えること、おもてなしをすることが大切です。
瀬之上
船長さんやスタッフの方に会いたくて乗船してくれる方もいらっしゃいますか?
福元さん
はい、たくさんいらっしゃいます。船長の〇〇さんはいつ乗りますか?というような問合せもあります。
瀬之上
三井オーシャンフジや三井オーシャンサクラに、「にっぽん丸」から継承していくものはありますか?
福元さん
船自体はお色直しをして、日本の方が楽しんでもらえるように手を入れます。
三井オーシャンサクラについてはまだ動いていないので、気持ちしか持って行けませんが、日本のお客様が楽しい思い出を作れるように、「にっぽん丸」で培われたおもてなしの心をつないでいきたいと思っています。
画像左:MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)(出典:商船三井プレスリリース)、右:MITSUI OCEAN SAKURA(三井オーシャンサクラ)(画像はイメージ)
瀬之上
「にっぽん丸」引退にあたって、今のお気持ちをお聞かせください。
福元さん
私は年間で約3分の2を「にっぽん丸」で暮らしています。実家やおうちがなくなるようで悲しいです。家族と生活するより、船員さんの仲間と生活する方が長いので、第二の故郷のようです。海外のスタッフなど長期間働いているクルーもいますので、良い職場環境を整えて、負担なく生活できるように心がけています。
インタビューの中で、一番印象的だったのが、にっぽん丸のファンの皆さんへのメッセージをお願いした時の言葉です。
「にっぽん丸を35年間愛してくれて、動かしてくれて、ありがとうございます。お客様のおかげだと思います。感謝しかありません。お客様が楽しまれたエッセンスは、次の時代の三井オーシャンフジや三井オーシャンサクラに引き継ぎたいと思います。」
それは「にっぽん丸」が35年間という長い間、航海を続けてこられたのは、まさにお客様がいてくれたからこそ、という心からの感謝の気持ちでした。
実は今回のワンナイトクルーズの航路は♡(ハート)の形を描いていました!インタビューの際にモニターを見て気が付き、びっくりして質問をしました。
瀬之上
航路がハートを描いていますね!
素敵ですね。これについて皆様にアナウンスはされましたか?
福元さん
いえ、特にアナウンスはしていません。
気が付いた方に喜んでもらえたらいいと思います。
実はグランド・フィナーレでは時間がある時には、ハートの航路を作っていたそうです。
といっても、風の向きや潮流の影響で、その通り走れるとは限らず、船は自動車と違ってその場にとどまろうとしても勝手に動いてしまうので、ハートの航路を描くことは簡単ではなく、とても技術力がいることだそうです。
この奇跡的な航跡は、まさに船長さんからお客様への感謝を込めた贈り物だったのです。
きれいなハート♡の形を描くために奮闘してくれていた船長さんはじめ運航部の皆さんに拍手を贈りたいと思いました。
そしてそれを表立ってアナウンスすることもなく、もし気が付く人がいないとしても、こちらからは愛を届けるという姿勢に感動しました。
このように、見えないところでもお客様のために心を込めて何かできることを考える、これこそがにっぽん丸がこれまで35年間、たくさんのお客様から愛されてきた理由なのだとわかりました。
福元さん、インタビューありがとうございました!
「にっぽん丸」は2026年5月10日に、横浜港への帰港をもって最後の航海を終え、約35年の歴史に幕を下ろしました。「にっぽん丸」の最後の雄姿を見届けようと、引退セレモニーには7千人を超える人が訪れ、別れを惜しんでいました。
大さん橋に設置されたメッセージボードは、感謝の気持ちを伝えるメッセージであふれていて、「にっぽん丸」がたくさんの人に愛されてきたことがわかりました。

「にっぽん丸」の隣には、2024年12月から運航している三井オーシャンフジも寄港しており、新旧の2隻の船体が並ぶ姿は、まるで海上でバトンが手渡されるかのようでした。
2026年9月には新たなクルーズ船三井オーシャンサクラも就航を予定しており、再び二隻体制となります。
にっぽん丸と三井オーシャンフジ(出典:商船三井プレスリリース)
セレモニーの最後での「にっぽん丸」の船長、内田幸一さんの最後の言葉が感動的でした。
「35年間走り続けてきたにっぽん丸へ、皆さまとともに感謝と労いの気持ちを送りたいと思います。お疲れさま、にっぽん丸。忘れないよ、にっぽん丸。ありがとう、にっぽん丸。皆さま、本当に長い間ありがとうございました。」
― にっぽん丸を忘れない
その思い出はいつまでもみんなの心の中に
そしてにっぽん丸で培われたおもてなしの心は
次の世代のクルーズ船へと受け継がれていく ―
(写真 後列左から 機関長:火置将一さん、船長:内田幸一さん、ゼネラルマネージャー:福元剛さん)
またいつか船の上で会えますように。「にっぽん丸」の皆様ありがとうございました!

『大好きな船 「にっぽん丸」私もずっと忘れないよ。』館山港にて「にっぽん丸」に浜辺の歌を♪
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