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TICAD8(第8回アフリカ開発会議)に参加しました

  • 海運全般

2022年10月24日

2022827-28日、第8回アフリカ開発会議(以降:TICAD 8)がチュニジアの首都チュニスで開催されました。今回はコロナ禍での開催となったため、当社参加者が肌で感じた前回開催時(TICAD7)との比較を交え現地の様子をご紹介します。

TICAD8とは…

Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略称で、英語名称の最初にTokyoと入っている通り、日本政府主導で実施するものですが、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催されています。 

1993年に第1回が開催され、5年毎に日本で開催されていましたが、2016年開催のTICAD6以降は3年毎に日本とアフリカにおいて交互に開催しています。(TICAD6:ケニア・ナイロビ、TICAD7:横浜) 

TICAD8では「経済」「社会」「平和と安定」の3つの全体会合、ビジネス・フォーラム、第4回野口英世アフリカ賞授賞式が実施されました。全体会合では、アフリカ諸国首脳(アフリカ48か国から20名の首脳級が参加)と開発パートナーとの間のハイレベルな政策対話が実施され、岸田総理大臣はオンラインで参加。林外務大臣(総理特使)がサイード・チュニジア大統領及びサル・セネガル大統領(AU議長)とともに対面参加。閉会式では以下のTICAD8チュニス宣言が出されました(以下参照)。岸田総理大臣が「今後3年間で官民総額300億ドル規模の資金投入」を掲げたことはアフリカビジネスの大きな後押しになると思います。 

チュニジアの積極的な対応

出展などの準備の為に、開催の2週間前にチュニスを訪れましたが、街には写真の様な看板が市内に50か所以上掲げられ、TICAD8を盛り上げていこうとするチュニジアの意気込みが感じられました。また、開催時には、主要の政府の車のナンバーはTICAD8用の特別なものに変わっており、関係者輸送用のバスにはラッピングが施されていました。余り効率が良くないと感じられた入国審査もTICAD8参加者のための特別レーンが設けられていました。開催直前までどのような方法で開催なるかわからない状況での、このようなチュニジア政府のご対応に感謝申し上げます。

TICAD8 MOL 参加

TICAD8  

TICAD8チュニス宣言(概要)はこちらhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386991.pdf

TICAD8チュニス宣言(和文仮訳)はこちらhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100386627.pdf

“Show the MOL Flag“

ビジネス・フォーラムが2日間に亘って開催され、日本企業から53社が参加。商社やメーカー、建設会社、金融機関などアフリカで長く事業展開する企業が多いものの、アフリカへ投資するベンチャーキャピタル、新しい技術やビジネスモデルでアフリカ事業を推進しているスタートアップ企業も参加していました。

アフリカ企業からは通信会社や電力会社、金融機関などに加えて、スタートアップ企業など34社が参加。また、アフリカ経済閣僚、開発金融機関、日本の公的機関等からの参加があり、日本とアフリカとのビジネス関係強化を議論。日本企業がアフリカ諸国等との間で締結した92件のMOU署名がなされました。

当社からは、MOL (Europe Africa)MOL TurkeyMOL MauritiusMOL Shipping (Kenya)から総勢7名のグローバルメンバーにて参加しました。アフリカビジネスにおけるプレゼンス向上とネットワーク構築のため、”Show the MOL flag“をテーマとして、チュニジア日本商工会議所(Tunisian-Japanese Chamber of Commerce and IndustryTJCCI)主催の展示会にブースを出展したり、TJCCIと共催で当社グループの活動を紹介するセミナー、その後レセプション開催したり、と積極的に活動しました。

8/26()TJCCI主催ブースイベントでは50人くらいの方々が当社ブースに足を運んで下さいました。その中でもロジスティクス関連の問い合わせが多く、改めてアフリカでのロジスティクス需要やビジネスポテンシャルを感じました。また、BBCCNNと並ぶ国際メディアのTV5 Mondeやチュニジア国営放送のテレビ取材も受けました。

TICAD8 Business Forum会場

TIBusinessforum MOL boothbooth 

MOL group companies

COVID-19の影響による小規模開催によるメリット

コロナの影響により、開催直前まで対面開催かオンライン開催か決定されず、日本政府側が対応に苦慮されている様子が感じられました。結果的にハイブリッド開催となり、また、ビジネス・フォーラムへの参加は各社2名までという制限が課されたため、日本企業約100名(スタートアップ約10名を含む)、アフリカ企業約100名(チュニジアからの約30名含む)、アフリカ経済閣僚、開発金融機関、日本の公的機関等の計約300名の参加にとどまり、1万人が参加したと言われる前回の横浜開催のTICAD7と比べると非常に小規模なものとなりました。

しかし、TICAD8への参加者が少なかったことで、逆にハイレベルな政府関係者にお会いできたり、参加者の方々とゆっくりお話ができたりと良い面もありました。

様々な国の関係者とお会いする中で感じたのは、国により日本企業の進出度合いは大きく異なるということです。日本企業の進出が少ない国の政府高官からはぜひ日本企業にもっと進出してもらいたいという強い想いを聞くことができました。また、日本製品への評価や日本との繋がりは国に寄って大きく異なるため、一概には言えませんが日本製品や日本人へ好印象を持ってくれているアフリカの方々は多いと感じました。

今回、TICAD8参加を通して当社のターゲット分野に関わる現地企業の方々や、当社がまだ活動をしていない国で活動されている企業やアフリカのハイレベルな政府関係の方々と出会い、ネットワークを構築できたことは、今後の当社の事業活動にとって貴重な財産となると思います。

【マスク事情】
現地でのコロナへの意識は日本とは大きく異なり、マスクをしている人はかなり限られており、現地メディアが日本人のマスク集団の写真を取り上げ、現地での違和感を報道していたほどでした。

【言語】
今回の開催地であるチュニジアは地中海に面する北アフリカ、そしてアラビア語が公用語で、フランス語が国民の間で広く用いられています。英語が通じず、改めてアフリカで広く活動する上ではフランス語が重要と感じました。今回当社からの参加者7名のうち3名はフランス語話者であった為、宿泊地や道中の移動の際も問題なく過ごすことができました。

船で物を運ぶ➡海運業を中心とした社会インフラ企業グループへ

当社グループの活動を紹介するセミナーには100名程度、その後のレセプションには200名以上が参加してくれました。セミナー参加者からは「商船三井はこれまで船で物を運ぶ会社だと思っていたが、脱炭素分野など船以外の分野で様々な新規取り組みをしていることを知った。」という声も聞かれ、改めて新規取り組みの発信の重要性を感じました。

MOL group seminar at TunisMOL reception at Tunis

アフリカは中位年齢が約20歳と若く(日本は48.6歳!)、人口は現在の13億人から2050年には25億人となり地球上の4人に一人がアフリカ人になると予想されています。生産年齢人口の割合が高く消費需要も着実に増えていきます。当社が世界でビジネス展開を続ける上では、「最後のフロンティア」で事業を広げることは必須とも言えます。

当社は、2019年に横浜で開催されたTICAD7で初めて参加しました。当時は、アフリカ大陸に当社駐在員もおらず、会社としてではなく、トルコのカラデニス社と共同で、発電船事業の紹介に絞った展示・セミナーを行いました。企業として出展していた日本企業のブース会場の賑わいとは違い、訪問者も決して多いとは言えないレベルでした。それでも、TICADに参加していたトルコ企業2社とアフリカ関連でMOU締結することができるなどTICADの重要性を感じることができ、次回は、商船三井として、TICAD8に参画すると言う強い決意を持ちました。それから、今回のTICAD8までに当社のアフリカ拠点は3つに増え、上記の通り、商船三井としての参画が実現し、イベントも主催することができました。少しずつステップアップしていますが、これからもっとスピードを上げ、TICAD93年後にはアフリカビジネスの代表企業グループ1社となれるよう、仲間と一丸となりたくさんのチャレンジを行っていきたいと思います。

当社グループも、アフリカと「共に成長するパートナー」として、アフリカ自身が目指す強靱で持続可能なアフリカを実現していくため、力強く後押ししていきます。

最後に、チュニジアの皆さんへの感謝をお伝えしたいと思います。
TICADがチュニジアで開催されなかったら、訪れる時期はもっと遅くなっていたかもしれませんでした。しかし、TICADの準備の為、今年2月に初めてチュニスを訪問した際に、在チュニジア日本大使館を訪問、清水大使(当時)と面談をさせて頂き、多くの方々とお会いすることができました。特に、小室様を初めとするチュニジア日本商工会(TJCCI)とのご縁は大きく、チュニジアには拠点を持たない当社が、出展したり、大々的なディナーを行えたことは、ひとえにTJCCIのサポートがあってのことだったと感謝する次第です。
また、在日本チュニジア大使館のモハメッド・エルーミ大使にも、大変お世話になりました。TICAD直前の日本帰国時の数日、直前のアポイントにも拘わらず、お時間を頂き、今回の出展などの件に関して、ご報告に伺いました。面談に際しては、物流や海運案件など様々な意見交換ができました。そのようなご縁もあり、日本側からは林外相も参加されたチュニジア政府主催のカクテルパーティーにもご招待頂きました。パーティー会場にて、エルーミ大使自ら、ナジュラー・ブーデン首相やサミル・サイード経済計画大臣をご紹介頂きました。今後、チュニジアで事業が行える様に努力して行きたいと思います。この場を借りて、御礼を申し上げます。

TICAD8 Team MOL

(左から、Mr.Damien Deruisseau (MOL (Mauritius)), Mr.Satoshi Katada (MOL Turkey), Ms.Durna Ozkaya (MOL Turkey), Mr.Edo Ndeke (MOL (Europe Africa)), Ms.Firuze-Emi Yilmaz (MOL Turkey), Mr.Mikio Oyama (MOL Shipping (Kenya)), Mr.Goro Yamashita (MOL Mauritius)

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執筆
Mr. Satoshi Katada Managing Director, MOL Turkey Denizcilik ve Lojistik Tic. A.Ş. 
                                   Chief Country Representative of Turkey

Mr. Goro Yamashita Managing Director, MOL (Mauritius) Ltd   
                              
Mr. Mikio Oyama        Managing Director, MOL Shipping (Kenya) Ltd. 
                                   Chief Country Representative  of Republic of Kenya
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